『・・・・・ 「恵まれた女よ、おめでとう、主があなたと共におられます」。・・・「聖霊が
　　　　あなたに臨み、いと高き者の力があなたをおおうでしょう。それゆえに、生れ出る
　　　　子は聖なるものであり、神の子と、となえられるでしょう。あなたの親族エリサベツも
　　　　老年ながら子を宿しています。不妊の女といわれていたのに、はや六か月になって
　　　　います。神には、なんでもできないことはありません」。そこでマリヤが言った、
　　　「わたしは主のはしためです。お言葉どおりこの身に成りますように」。・・・・・』
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（ルカによる福音書　1章8～23節）


　ザカリヤに現れた御使いは、エリサベツの身に起こったことが明らかになった後、マリアに現れて
救い主の誕生を予告しました。そして最初の語りかけは「恵まれた女よ、おめでとう、主があなたと
共におられます」でした。その言葉に胸騒ぎを覚え不安を感じたマリアでしたが、御使いはエリサベ
ツの身に起こったことを思い出させ、「神には、なんでもできないことはありません 」と宣言します。
普通ならば考えられない出来事でしたが、マリヤは御使いの言葉を受け入れ、「わたしは主のはし
ためです。お言葉どおりこの身に成りますように」と信仰をもって応えます。現実にはその出来事は、
この世のいろいろな困難をもたらしましたが、神は必要な知恵と助けを備えてマリアを守り支えられ
たのです。わたしたちはどうでしょうか。「主があなたと共におられます」と聞いて、目の前に置かれ
ているいろいろな課題を前向きに受け止めることができるでしょうか。実は、わたしたちのこの世で
の一番大きな課題は、『主が共にいてくださる』ことを信じていないことにあります。信じていないから
こそ この世の知恵や人に希望を置き、自分の見えている部分だけで物事を判断し、時に絶望してし
まうのです。逆に、わたしちが主と共に生きているならば恵みと祝福に満ちた者となることができるの
です。イエス･キリストの誕生の後もマリアの不安や恐れ、そして戦いは尽きることがなかったと思い
ますが、共にいてくださる神を信じる信仰によって立ち続けることができたのです。わたしたちも共に
いてくださる、この主なる神を信じようではありませんか。

恵まれた女よおめでとう！　（ルカによる福音書　1章26～38節）

　2020年12月6日礼拝にて