『・・・・・ 彼らが陸に上って見ると、炭火がおこしてあって、その上に魚がのせてあり、
　　　　またそこにパンがあった。イエスは彼らに言われた、「今とった魚を少し持ってきなさい」。
　　　　シモン・ペテロが行って、網を陸へ引き上げると、百五十三びきの大きな魚でいっぱいに
　　　　なっていた。そんなに多かったが、網はさけないでいた。イエスは彼らに言われた、「さあ、
　　　　朝の食事をしなさい」。弟子たちは、主であることがわかっていたので、だれも「あなたは
　　　　どなたですか」と進んで尋ねる者がなかった。・・・』
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（ヨハネによる福音書　21章9～14節）


　みなさんは、いかがお過ごしでしょうか。　今日はイエス・キリストから離れてしまった弟子たちが、昔して
いたように漁に出かけたときのお話です。ペテロに引っ張られるように出て行った弟子たちでしたが、魚は
まったく取れませんでした。けれども夜明け近くなって岸辺にいた人物に声をかけられ、その指示に従って
舟の右側に網をおろしたところ、たくさんの魚が網に入ったのです。彼らはこの出来事に驚きつつ、その人
物が主であることに気付きます。ペテロは上着をまとって海に飛び込み、他の者は網を引きながら岸に向
かいました。そして岸に着くと火と食べ物が用意されていたのです。最初に出会ったとき、平安と共に「聖霊
を受けよ｣と告げられた主は、二度目には、見ないで信じる信仰の幸いを教えられました。そしてそして今回
は、彼らの現実の必要を満たしてくださったのです。153匹の大きな魚がいっぱいにはいっていましたが、網
は裂けていませんでした。わたしたちは現実の生活の中では、知識と経験によって判断し行動します。しか
し時には主によって、神の知恵、神の方法によってなされる業を期待することを教えられます。自分の力や
網の強さを計算するだけではなく、神の計画、神の思いを受け止め、共にいてくださる主に期待し大胆に祈
り求めようではありませんか。

裂けなかった網　（ヨハネによる福音書　21章9～14節）

　2020年5月3日礼拝にて