『・・・・・彼らは恐れ驚いて、霊を見ているのだと思った。そこでイエスが言われた、
　　「なぜおじ惑っているのか。どうして心に疑いを起すのか。わたしの手や足を見なさい。
　　まさしくわたしなのだ。さわって見なさい。霊には肉や骨はないが、あなたがたが見る
　　とおり、わたしにはあるのだ」。〔こう言って、手と足とをお見せになった。〕彼らは喜びの
　　あまり、まだ信じられないで不思議に思っていると、イエスが「ここに何か食物があるか」
　　と言われた。彼らが焼いた魚の一きれをさしあげると、イエスはそれを取って、
　　みんなの前で食べられた。』
　　　　　　　　　　　（ルカによる福音書　24章36～43節）


イエス・キリストがよみがえられた日の夕方、弟子たちは集まって、女たちが墓に行って御使いに
出会い、主がよみがえられたことを伝えられたことや、それを聞いたペテロたちが墓へ行ったけれ
ども主の身体は無く、亜麻布だけが残っていたことを驚き、不思議に思ったことなどを話していまし
た。そこに、二人の弟子たちが現れ、エマオ途上で出会った人物と共に歩き話しをていたが、その
人がパンを裂かれた時、それがイエス・キリストであるとわかった、と弟子たちに伝えたました。さら
にイエス・キリストはみんなが集まっていたその場所に現れ、『平安があなた方にあるようにと』声を
かけられたのです。弟子たちは幽霊を見ているのだとおびえて震え上がりましたが、主は『どうして
心に疑いを抱くのか』と弟子たちに手や足をお見せになり、焼いた魚を一切れ食べられたのです。
福音書の記述は断片的で、その時の様子は想像するほかありませんが、主が確かによみがえられ
たこと、人々がそれをなかなか信じることが出来なかったこと、人々が心から信じることが出来たの
は、イエス、キリストと共に歩んでいたときのように、共にいてくださる主によって、心が熱くされたこと
によったようです。実はわたしたちも同じで、どんなに『イエスはよみがえられた』と聞いていても、復
活の主に直接出会い、確かに主は今もわたしの内に共にいてくださる、という確信を持つことによっ
てしか、その事実を受け入れることは難しいのです。今も生きておられる方を過去に求めるのでは
なく、今のこの瞬間も共にいてくださる主をしっかりと受け止めさせていただきましょう。

復活の主との再会　（ルカによる福音書　26章36～43節）

　2019年4月28日礼拝にて