『・・・・わたしには、ギリシヤ人にも未開の人にも、賢い者にも無知な者にも、果すべき
　　責任がある。そこで、わたしとしての切なる願いは、ローマにいるあなたがたにも、福音を
　　宣べ伝えることなのである。わたしは福音を恥としない。それは、ユダヤ人をはじめ、
　　ギリシヤ人にも、すべて信じる者に、救を得させる神の力である。神の義は、その福音の
　　中に啓示され、信仰に始まり信仰に至らせる。これは、「信仰による義人は生きる」と
　　書いてあるとおりである。・・・・』
　　　　　　　　　　　（ローマ人への手紙　1章13～17節）


　わたしたちに与えられている恵みは、すべてのものを支配しておられる神がわたしたちのことを知り、
そして愛し、どんなときにも共にいてくださるという現実です。その恵みは目に見えませんから、聖書の
言葉や、その恵みを経験した人の言葉を信じるしかありません。むしろ多くの人は目に見えるものや、
強い人の言葉に影響を受けて、この世の現実に流されてしまうことが多く、見えないものや経験したこと
のないものを信じることは難しいのです。イエス･キリストによってあらわされた十字架の福音は、イエス･
キリストと共に歩んだ人々、そして復活の主に出会った人々によって証しされてきました、それは罪の
赦しからくる自由による喜びであり、共に働いてくださっている主によって与えられる奪われることのない
安心だったのです。パウロは律法によって自分を守り、正しくあろうと熱心にがんばり続けていましたが、
平安を得ることはできませんでした。けれども復活の主に出会い、イエス･キリストの十字架を自分のもの
として受け入れたとき、神の平安に満たされ、神の恵みによって生きるものとされたのです。パウロは、
この恵みを多くの人々に証しするために立ち上がろうとしましたが、主はしばしばそれを止められます。
それによってますますパウロは福音宣教の使命を自覚し、大胆に福音を宣べ伝える勇気を持つことが
できたのです。わたしたちはつい、人の顔色を伺い、その言葉を気にして福音を隠そうとしてしまいます。
でもわたしたちと共におられる方は強く、わたしたちと共に働いて力を与え、わたしたちを喜びと平安の
証し人として用いてくださるのです。この福音の力を信じ、与えられた日々を主によって用いていただこう
ではありませんか。

福音の力　（ローマ人への手紙　1章13～17節）

　2018年4月15日礼拝にて