種まきが種をまきに出て行った。まいているうちに、道ばたに落ちた種があった。
  すると、鳥がきて食べてしまった。ほかの種は土の薄い石地に落ちた。そこは土が
  深くないので、すぐ芽を出したが、日が上ると焼けて、根がないために枯れてしまった。
  ほかの種はいばらの中に落ちた。すると、いばらが伸びて、ふさいでしまったので、
  実を結ばなかった。ほかの種は良い地に落ちた。そしてはえて、育って、ますます
  実を結び、三十倍、六十倍、百倍にもなった」。そして言われた、「聞く耳のある者
  は聞くがよい」。
       (マルコによる福音書 4章1~9


 わたしたちが救われるための福音の種は、どのようにまかれていたでしょう。家族が信仰を持って
いた方もそうでなかった方も、神の恵みによって主と出会い、その救いに預かったことには間違いが
ありません。けれどもそこには神によって備えられた機会があり、そのきっかけは人によってまったく
異なっています。わたしたちが、自分のちっぽけな存在であることを認め、さらに造り主である神がお
られることを知り、神の前の罪を認め、それを覆ってくださるイエス・キリストの十字架の愛を知った時、
何者によっても奪われることの無い喜びと安心を経験することが出来ます。わたしたちの証しは、神
によって与えられる自由と喜び、そして安心であって、その根拠が、イエス・キリストの十字架の事実
なのです。それはどんな人でも救いにあずかることが出来る、神の愛による約束であって、わたした
ちの思いに勝る神の御心なのです。神はわたしたちに福音を人々へ伝えるように命じられましたが、
それは熱心さや知恵による伝道ではなく、わたしたち自身が主に命を与えられ成長していく姿を通し
て、わたしたちの内に働かれる神ご自身の姿を、人々が感じ体験していくのです。わたしたちは、神
が何を用いて家族や友人、その他の人々を救いに導いてくださるかを知りません。けれども、神の言
葉には力があり、聖霊が働く時わたしたちは神のみわざを確かに見ることが出来ると信じることが出
来るのです。自分の思い通りになることではなく、神が必ず人々を救いに導き、神の栄光が表される
ことを心から願い祈り続けようではありませんか。


種まきのたとえ (マルコによる福音書 4章1~9節)

 2017年7月16日礼拝にて
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