イエスは苦難を受けたのち、自分の生きていることを数々の確かな証拠によって示し、
  四十日にわたってたびたび彼らに現れて、神の国のことを語られた。そして食事を共に
  しているとき、彼らにお命じになった、「エルサレムから離れないで、かねてわたしから聞
  いていた父の約束を待っているがよい。すなわち、ヨハネは水でバプテスマを授けたが、
  あなたがたは間もなく聖霊によって、バプテスマを授けられるであろう」。
                                  (使徒行伝 1章1~5


 イエス・キリストが約束されていた聖霊が弟子たちに注がれた時、彼らは新しくされ、恐れではなく
神の平安に満たされ、主と共に行動することができるようにされました。神がわたしたちに与えてくだ
さる祝福は、この世の知恵や物ではなく、目には見えなくてもわたしたちのことを知り、愛を持って寄
り添ってくださる神ご自身です。弟子たちはイエス・キリストと共に歩むことによって神の平安を経験す
ることができました。それは病んでいる人が癒され、罪に苦しむ人が赦され、いろいろな困難に直面
してもそこに神のみわざが現れるのを、見たり体験することによって与えられたものでした。イエス・
キリストを天に見送った弟子たちは、主の言葉を信じて待ち望みました。弟子たちに必要だったのは
この世と自分の力に絶望し、自分の弱さの中に完全に働いてくださる神を信じて立ち上がることでし
た。バプテスマは死と新しい命に生きる、復活をあわしますが、聖霊のバプテスマも、わたしたちが自
分に死に、今も生きておられるイエス・キリストによって生かされる、新しい生き方への一歩なのです。
いろいろな困難の立ちはだかる人生を前に、弟子たちは弱さを素直に認め、神のものとして生きる
決断をし、心のうちに与えられた神の平安に押し出されて、立ち上がることができたのです。

聖霊によるバプテスマ (使徒行伝 1章1~5節)

 2017年5月28日礼拝にて
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