『・・・わたしはあなたに命じたではないか。強く、また雄々しくあれ。
　　あなたがどこへ行くにも、あなたの神、主が共におられるゆえ、恐れてはならない、
　　 おののいてはならない」。・・・』
　　　　　　　　　　（ヨシュア記　1章1～9節）


　春を迎え、新しい出発を迎える方もおられるでしょう。期待だけではなく、不安や怖れがあるのは
当然です。十分な備えがあれば安心できるかもしれませんが、限りある人生の中でわたしたちは
いろいろなものをあきらめ、不完全な状況で一歩を踏み出さなければなりません。いつの時代、ど
んな場面でもこれは変わることがありません。ヨシュアも、モーセのあとに立てられたリーダーとして、
大きな不安と恐れを感じながら一歩を踏み出すことになりました。強情で、神に対して何度もつぶや
いてきた民は、40年の荒野で取り扱われ、目に見えるものによってではなく、神の約束を信じて行動
することを学んできました。ヨシュアがこの民を導くために必要なのは、ぶれることのない神に対する
信仰と神の約束による確信でした。神はヨシュアに『･･･あなたと共にいる』と約束を与え、『あなたを
見捨てない』と励まされました。けれどもわたしたちは、どんなに強い決意を持っていても、知らず知
らずの間に流され、目の前の課題に惑わされ、神を見上げることを忘れてしまいます。だからこそ、
『強く雄雄しくあれ！』と励ましを与えられる主は、『どんな時にも共にいてくださるのだから怖れるな！』
と、繰り返し語って下さるのです。わたしたちは荒野の経験を通って主だけを見上げる覚悟を持って
いるでしょうか。それとも今まさに荒野の訓練を受けているのでしょうか。新しい出発をする者も、すで
に人生の荒波にもまれている者も、主にしたがっているつもりで、知らず知らずのうちに神から離れて
しまうことがないように、確信を持って神と共に歩んでいこうではありませんか。

主と共に生きる　（ヨシュア記　1章1～9節）

　2017年3月19日礼拝にて