神による平和　（ルカによる福音書　12章51〜53節）

　『あなたがたは、わたしが平和をこの地上にもたらすためにきたと思っているのか。
　　あなたがたに言っておく。そうではない。むしろ分裂である。というのは、今から後は、
　　一家の内で五人が相分れて、三人はふたりに、ふたりは三人に対立し、また父は子に、
　　子は父に、母は娘に、娘は母に、しゅうとめは嫁に、嫁はしゅうとめに、対立するであろう。』
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　わたしたちは平和を願います。その心を突き詰めていけば、自分自身の安心と幸せを求める心が

根底にあることがわかります。たとい、現実の世界で争いや戦いがあふれていたとしても、自分が確

実に安全であればなんとなくそれを受け入れてしまいます。神はこの世にいろいろな価値観を与えら

れました。それぞれの価値観を土台とするならば一致はありません。むしろそれは、争いや憎しみの

種となります。たとい家族であっても、性質は違いますし異なった考え方は当たり前で、それをお互い

に受け入れ合いながら生きているのです。神がわたしたちに教えてくださったのは、わたしたちがそれ

ぞれの価値観を認めて平和を求めていくのではなく、わたしたちがそれぞれ神にあって一つとされてい

く生き方です。神はわたしたちのためにイエス･キリストをこの世に送り、わたしたちをキリストの十字架

によって神のものとしてくださいました。わたしたちが神に愛され、罪を赦され、天に名のしるされている

ものとして生きる事こそ、変質する事のない平和の土台なのです。

　2014年8月3日礼拝にて