何事についてもさばいてはいけない　（コリント人への第一の手紙　4章　1〜7節）

　2011年2月27日礼拝にて

　『いったい、あなたを偉くしているのは、だれなのか。あなたの持っているもので、
　　もらっていないものがあるか。もしもらっているなら、
　　なぜもらっていないもののように誇るのか。』
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（コリント人への第一の手紙　4章　7節）



　　パウロは、だれによって育てられ導かれたかを誇り、互いに主張しあっている人々を見て、

種をまき、水を注ぐ者が偉いのではなく、本当に大切なのは成長させてくださる神のみである

ことを教えた。この世のものはすべて神のものであり、わたしたちは神の御手の中で生かされ

ている。だからわたしたちはそれぞれにいろいろな賜物を持っているが、やがてはすべてを置

いて神の前に立つ時がくる。つまりわたしたちは、賜物を一時ゆだねられている管理者なので

ある。そして管理者に必要なのは、ゆだねられたものに対して忠実なことである。わたしたちは

自分を誇ったり、時には卑下してしまうこともあるが、神はわたしたち一人ひとりを愛して、それ

ぞれにかけがえのない使命を与えてくださっているのである。だからわたしたちは、背後で愛

の計画を持って導いてくださっている神を忘れて、批判したり裁いたりするのではなく、わたした

ちを生かすために、命まで捨ててくださったイエス・キリストの愛を思い起こして、互いに赦しあ

おうではないか。わたしたちは弱くて欠けだらけでも、わたしたちを選んで共に歩んでくださる

方は強く、その弱さの中にあってわたしたちを輝かせてくださるのである。