満ちあふれる喜び（ヨハネによる福音書 第16章 22〜24節）
2006年10月29日礼拝にて
『求めなさい、そうすれば、与えられるであろう。そして、
あなたがたの喜びが満ちあふれるであろう。』 （ヨハネによる福音書 16章24b節）
十字架にかかられる前に語られたイエス・キリストのメッセージは、残される弟子たちを励
まし、見えなくても共に働いて下さる神に心を向けさせるものであった。さらに、神を信じ、ま
たわたしを信じなさいと教えられた主は、ぶどうの木のたとえを通して、神につながることこ
そ豊かな実を結び、祝福を受ける秘訣であると教えられた。なぜなら、わたしたちがイエス・
キリストにつながっているならば、父なる神は何でも喜んで与えて下さるからである。わたし
たちは、頼っていたものがなくなると不安になり、自信を失うこともある。弟子たちも、イエス・
キリストを十字架で失って一度は絶望したが、復活の主に出会って喜びにあふれた。このよ
うに、わたしたちに必要なのは、神の約束と、なされた事実から来るところの信仰による確
信である。つまり、弟子たちにとっては最悪の結末であった十字架が、復活の事実によって
最高の恵みになったように、わたしたちも自分あれこれ悩むのではなく、わたしたちを愛し
命まで捨ててくださった方が、わたしたちの生涯を祝福されないはずがないことを信じよう
ではないか。現実には、理不尽な戦いや病、思いがけない出来事で不安がいっぱいの毎
日かも知れない。しかし、真実な神は、わたしたちを喜びにあふれさせるために、神への
懸命な祈りへと導いてくださる。その求めの祈りに神は応えてくださるのである。
