神の恵みを求めてみよ（マラキ書 第1章1〜14節）
2006年2月12日礼拝にて
『あなたがたは、神がわれわれをあわれまれるように、神の恵みを求めてみよ。』
（マラキ書1章9節a）
マラキは、旧約最後の預言者である。イスラエルの民は、バビロン捕囚後に神殿を再建する。しかし、不作が続くなど
して貧困に苦しみ、人々は神から目をそらして生きるようになってしまう。やがては、指導すべき祭司も同じように、神に
対する信仰を忘れてしまう。神は、信仰を変質させてしまった人々に、マラキを通して「わたしはあなたがたを愛した。」
と語るが、人々は、「あなたはどんなふうに、われわれを愛されたか。」といい、神を恐れず敬わない事実を告げても、
「私はどんなふうにあなたの名を侮ったのか。」と反論する。つまり、イスラエルの人々にとって、神の救いは虚しく、そ
の存在は意味の無いものとなってしまっていたのである。神はマラキを通して、神が自らの意志を持ってイスラエルを
選び愛された事実を思い出させると同時に、イスラエルが神の恵みを忘れ、神の前に不真実に生きている事実を指摘
する。そして、イスラエルが神からの祝福が得られないのは、不信仰のためであり、当然の事であると告げ知らせる。
神はわたしたちが本心に立ち返り、神を仰ぎ望む事を求めておられる。私たちも神に対して真実に生きているかを確
認し、神を信じるというのであれば、自分の都合ではなく信じたままを求めていこうではないか。神の恵みは今も豊か
に備えられている。
