神われらと供にいます！（マタイ　第1章　18〜25節）

2004年11月28日礼拝にて

　『「見よ、おとめがみごもって男の子を生むであろう。その名はインマヌエルと呼ばれるであろう。」これは「神われらと

　　共にいます」という意味である。』（マタイによる福音書　第1章23節）


　 今年もアドベント（待降節）を迎え、与えられている時には限りがあることを実感している。神はイスラエルを選び、その

歴史を通して世界のすべての民に対する愛と忍耐を示されたが、その大きな愛の証しである神のひとり子イエス・キリスト

誕生に際しては人の理解と思いを超えた「不思議」を持って導かれた。それは人が、自分の常識や判断ではなく生ける神

の言葉と働きに敏感に応じていくためである。それは、妥協や安易な解決をもたらすこの世的な考えや行動を、神のみ言

葉の約束によって聖別し、今も具体的に私たち一人一人の内に生きて働いて下さる生ける神の声を聞き分ける訓練を受

けるためである。イエス・キリストの誕生において与えられる神の祝福は「インマヌエル」の恵みである。神は私たちに対し

て遠い方ではなく、造り主として私たちを知り、私たちの内に共に住み、すべての罪や汚れ、また誘惑や弱さから守って

下さる。クリスマスを迎えるに当たって、この一年で背負い込んだ思い煩いと、重荷をすべて主に委ね、今一度主が私た

ちに願っておられる事に耳を傾けようではないか。そうするならば、強張った顔が緩み、言葉が柔らかくなり、心には平安

が戻り、何よりも、神の息遣いがいつも耳元にある事を発見できる。