受難のキリスト（イザヤ書 第52章13節～第53章12節）
2003年4月13日礼拝にて
これはキリスト受難の預言です（使徒8・28～35他）。「かわいた土から出る根のように」、キリストの生涯は
その最初から苦難に満ちたものでした（2節、家畜小屋で誕生し、ヘロデに命を狙われた）。らい病人のように
人々から「侮られ・・・捨てられ・・・忌みきわれ・・・尊ばれ」ませんでした。（3節）さばきの庭で罵られ、つばきを
かけられ、打ち叩かれても、一言も「口を開か」ず、重い十字架を担ぎながら黙々とゴルゴダの丘へと向かわれ
ました（7節、Ⅰペテロ2・23）。
羊飼いを見失った羊のように、人々は皆、造り主なる神を見失い、さ迷っています。（＝罪、6節）。この罪が
神との交わりを断絶しているのです。十字架上でキリストは、「わが神、わが神、どうしてわたしをお見捨てになっ
たのですか」と叫ばれました（マタイ27・46）。全人類の罪を背負って罪の塊となられたキリストは、神にも罰せら
れ、捨てられ、死なれました。キリストの苦難は、他でもない「われわれのとが・・・不義のためだったのです（4～
5節）。
この苦難は「主の御旨」であり、キリストは喜んで御旨に従服されました。十字架を信じる者の罪を赦し、義と
する救いの道が開かれるからです。（10～11節）。私の罪の代わりにキリストが罰せられた、この「喜ばしい交換」
（ルタ－）に驚きと感動を覚えます。
