…ヤコブは近づいて、彼に口づけした。イサクはヤコブの衣の香りを嗅ぎ、
彼を祝福して言った。 「ああ、わが子の香り。主が祝福された野の香りのようだ。」
（創世記 26章34～27章27節）
信仰者の家系、第２世代と言えるイサクの家族は、祝福をめぐって家庭内で対立し、皆が不適切な行動を取っています。
イサクは、アブラハムのゆえに受けた祝福（前回のメッセージ）を継承するのに条件を付け、料理を作って食べさせると
いう行為によって継承しようとしました。それは、神からの恵みを、信仰ではなく行為によって受け取れるとし、私利私欲に
利用していることを示しています。そして、主の御心とは異なる、エサウを祝福しようとしました。エサウは、神が与える長
子の権を軽んじていました（ヘブル人への手紙12：16）し、ヒッタイト人との結婚は、両親の「霊の苦み」となりました。これ
は、神の人を悩ましたと捉えられ、ノアの洪水の原因となった出来事を思い起こさせます（創世記６：１～３）。リベカとヤコ
ブは、祝福はヤコブに与えるという主の約束があったにも関わらず、自分たちの計画と行動により、イサクを欺いて祝福
を入手しました。アブラハムから次の世代で、このように主から離れてしまうことには、驚くばかりです。
このように、皆がおかしなことをしていますが、結局は神の計画通りにヤコブが祝福を受けます。この家族から、私たち
は次の事を学べるのではないでしょうか。
１．人は簡単に道を踏み外す。歴史を見ても似たようなことが沢山あります。
２．人がどのような策略をしたとしても、主の計画は必ず成る（箴言１９：２１）。
３．祝福され（救われ）ていても、その選択は人生に影響を及ぼす。
人が何をしても、主の計画は必ずなることは、私たちにとって大きな安心です。しかし、あのイサクでさえも主の御心から
離れてしまったことを見ると、自分は大丈夫だろうかと心配になります。神は、大丈夫ではない私たちを大丈夫にするため
に、御子を十字架に架け、聖霊を私たちに与えてくださいました。私たちは、聖霊なくしてはこの家族と同じ道を歩むばかり
なのです。