『先のことに心を留めるな。昔のことに目を留めるな。見よ、わたしは新しいことを行う。
　　　　今、それが芽生えている。あなたがたは、それを知らないのか。必ず、わたしは荒野に
　　　　道を、荒れ地に川を設ける。』
　　　　　　　　　(イザヤ書　43章18～19節）


　イザヤは43章で、驚くべき方法と御力によって、イスラエルをエジプトの苦難から導き出された神が、背信の
民となったイスラエルを絶望的なバビロン捕囚の状況から必ず解放して、祖国へ帰還させてくださると預言した。
神は過去において素晴らしい事をなされた。しかし、いつも過去になされた以上のことをなされる。先のことに
心を留めるな、昔のことに目を留めるな、むしろ、あなたがたのために荒野に道を設け、荒れ地に川を設ける
わたしにこそ目を留めよ、と神は仰せられる。かつての出来事にではなく、新しいみわざに期待せよと促される。
「だがこんなことは、これからすることに比べたら物の数ではない」（リビングバイブル）。信仰の父アブラハムは、
実際には欠けの多い人物で、様々な問題を抱えていたけれども、大いなる事をなされる神から目を逸らさず、
一途に主を信じた（創世記15章6節）。我々の信仰の歩みにも、教会や教団の歩みにも、常に課題はある。しか
し「わたしは新しいことを行う」と宣言される神を仰ぎ、神にこそ心と目を留めよう。新しいみわざをなされる神に、
期待する。

誰も見たことのないことが　（イザヤ記　43章18～19節）

　2021年6月27日礼拝にて