『・・・・・シモン、シモン、見よ、サタンはあなたがたを麦のように
　　　　ふるいにかけることを願って許された。しかし、わたしはあなたの
　　　　信仰がなくならないように、あなたのために祈った。それで、あなたが
　　　　立ち直ったときには、兄弟たちを力づけてやりなさい」。シモンが言った、
　　　　「主よ、わたしは獄にでも、また死に至るまでも、あなたとご一緒に行く
　　　　覚悟です」。するとイエスが言われた、「ペテロよ、あなたに言っておく。
　　　　きょう、鶏が泣くまでに、あなたは三度わたしを知らないと言うだろう」。・・・・・』
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（ルカによる福音書　22章31～34節）


　わたしたちがイエス･キリストと出会うとき、神の前に自分がさらされることとなり、内にある
罪深さや弱さを自覚することになります。ところがイエス･キリストを通して神の愛を知り、罪
赦されたものであることを自覚して生活をしていると、今度は恵みに慣れてしまって、自分の
強い意志や正しい思いがあれば、思い通りになるのではないかと勘違いしてしまいます。神
は聖書を通して神の全知全能を示されると同時に、人の弱さ、すなわち神の許しなくしては
何一つできないことを繰り返し教えてくださっているのです。ペテロも主に選ばれた弟子の一
人でしたがイエス･キリストを通して自分の本当の姿を知ることとなっていきます。主はペテロ
の弱さを知っておられ、その失敗を指摘すると同時に彼がそこから立ち直ること、そして人々
を励まし力づける者となる約束を与えてくださったのです。ペテロが主にあって力強く立ち上が
っていくために、その日のうちに主を三度知らないと言うことをはっきりと告げられました。わた
したちの生きている時代の難しさがあり、わたしたちの弱さがあったとしても、神はわたしたち
を愛を持って導き、わたしたちと共に働いてくださる主によって、どんな失敗があったとしても、
励まし力づける器としてくださることを信じ、感謝しようではありませんか。

あなたは立ち直り、力づける人となる　（ルカによる福音書　22章31～34節）

　2019年11月3日礼拝にて