わたしにあるものをあげよう　（使徒行伝　3章1〜11節）

　2012年9月2日礼拝にて

　『ペテロが言った、「金銀はわたしには無い。しかし、わたしにあるものをあげよう。
　　ナザレ人イエス・キリストの名によって歩きなさい」。こう言って彼の右手を取って
　　起してやると、足と、くるぶしとが、立ちどころに強くなって、踊りあがって立ち、歩き出した。
　　そして、歩き回ったり踊ったりして神をさんびしながら、彼らと共に宮にはいって行った。』
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（使徒行伝　3章1〜11節）


　主はわたしたちに、「あなたはわたしに、何をしてほしいのか」と聞いてくださいます。確かに神は

わたしたちを愛し導いてくださいますが、わたしたちの願いにすべて応えられるわけではありません。

むしろ、わたしたちの願いや考えに応えるのではなく、神がわたしたちを愛し、わたしたちと共に歩ん

でくださることの幸いを、失敗やいろいろな困難を通す事によって具体的に教えてくださいます。時に

は願いに応えられないどころか、祈っていてもどんどん状況が悪くなるように感じることもあります。し

かし、わたしたちが自分の罪と弱さを認め、キリストの十字架の事実を受けいれる時、神の深い愛と

永遠の命の約束を、心から感謝することができるようになります。復活の主に出会って聖霊に満たさ

れて歩んでいた弟子たちは、自分の知識や、力によってではなく、共にいてくださるキリストによって

力強く歩み、共に働いてくださるキリストにあって神のわざを行いました。人々は用いられた弟子たち

に目を留めたかもしれませんが、弟子たちにはそれが共にいてくださる主である事が良く分かってい

ました。わたしたちも、目に見える富や知恵、力に目を留めるのではなく、わたしたちを愛し、罪の赦し

と永遠の命をあたえ、しかもわたしたちを豊かに用いてくださる神に目を留め、信仰を持って歩ませて

いただきましょう。